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F 社は,通信販売事業者であり,衣服などの商品をインターネットで検索して購入することが可能な IT サービス(以下,E サービスという)を提供している。E サービスは,F 社が独自に開発・保守を実施する E システムによって提供されており,F 社情報システム部が運用を行っている。E システムは,主にトランザクションの処理を行う業務サーバと,各種情報を記録するディスク装置で構成されている。
E サービスは,会員登録が必要なサービスで,会員がログインした後に利用が可能となる。E サービスは,計画停止時間帯を除いて,24 時間 365 日サービスの利用が可能である。毎日 18 時〜20 時が E サービスの業務ピーク(以下,業務ピーク時という)であり,トランザクション量が平日平均値の 2 倍程度まで増加する傾向にある。また,F 社営業部では,会員の獲得に向けた営業活動やタイムセールなどの販売促進のための企画を行っている。特に,毎週土曜日の 18 時〜20 時に実施するタイムセールが好評で,平日平均値の 4 倍程度のトランザクション量が発生することもある。
| コンポーネント | 考え方 | 計画値1) | 基準値2) |
|---|---|---|---|
| 業務サーバ | 必要なスループットを 15TPS(Transaction Per Second)と想定し,6 割の性能でそのスループットを確保できる能力を計画値とする。 | スループット: a TPS | 計画値の 80% |
| ディスク装置 | 次の 3 種類の情報3)を格納する。 ・会員基本情報:2M バイト/会員 ・購入実績情報:1M バイト/レコード ・商品基本情報:250G バイト | 容量:1T バイト | 計画値の 70% |
| 部署 | 主な役割 |
|---|---|
| サービス課 | ①容量・能力計画の策定 ・毎年 4 月に容量・能力計画を策定する。今後 3 年間の事業環境の変化,会員数の増加予測などを基に,業務サーバのスループット及びディスク装置の容量を算出する。 ②容量・能力計画の変更 ・容量・能力の利用実績が基準値を上回った場合,又は事業環境の変化などの前提条件が変わった場合,容量・能力計画の変更を検討する。 |
| 運用課 | ①容量・能力監視 ・監視システム1)による監視を行う。異常を検知した場合,インシデント対応を行う。 ②インシデント対応 ・インシデントの状況に応じて,手順に沿って対応を行い,経過及び結果を関係者に報告する。 ③システム運用実績の報告 ・毎日,システムの運用実績を報告する。月初めには,前月分のスループットの最大値を報告する。 |
情報システム部は,E サービスのサービス運営会議を定期的に開催しており,容量・能力に関する報告と,改善に向けた提案の機会を設けている。会議は毎月中旬に開催し,前月の状況を情報システム部長に報告する。サービス運営会議の議題を,表 3 に示す。ここで,4 月の議題には,今後 3 年間の容量・能力計画が追加される。
| 議題 | 担当 | 内容 |
|---|---|---|
| 容量・能力に関する報告 | 運用課 | ・容量・能力監視状況 ・容量・能力に関わるインシデント発生状況と対処状況 ・スループットの月間最大値 |
| サービス課 | ・会員数の増減などに関する情報 | |
| 改善に向けた提案 | サービス課 | ・報告事項の内容を踏まえた容量・能力変更の必要性及び変更の内容 ・今後 3 年間の容量・能力計画(4 月の議題に追加) |
| 年度1) | 2020 年度実績(2021 年 3 月末) | 2021 年度見通し(2022 年 3 月末) | 2022 年度見通し(2023 年 3 月末) | 2023 年度見通し(2024 年 3 月末) |
|---|---|---|---|---|
| 会員数(人)(対前年度増加率) | 8,000 | 8,800(+10%) | 9,680(+10%) | 10,648(+10%) |
| 最大スループット(TPS)2)(対前年度増加率) | 15.00 | 16.50(+10%) | 18.15(+10%) | 19.97(+10%) |
表 4 の見通しから,G 氏は,今後 3 年間は業務サーバの容量・能力変更の必要がないことを確認した。
次に,G 氏は,ディスク装置の容量・能力計画に着手した。事前に入手した情報だけでは,(ア)ディスク装置の使用率を算出するには不十分だったので,必要な情報を収集した。その結果,今後 3 年間はディスク装置の容量・能力変更の必要がないことを確認した。なお,商品情報は今後 3 年間で 5 万点にならないことを確認した。
営業部は,新商品の開発と販売に関する社内調整を行い,2022 年 4 月から新商品の販売を開始する計画にした。営業部では,2022 年度から会員数が前年度に比べて 20%増加し,次年度以降も同様のペースで会員数が伸び続けると想定して会員数の見通しを修正した。G 氏は,営業部から新商品の販売計画の説明を受けて,2022 年 1 月に容量・能力計画の見直しを行った。G 氏は,スループットの最大値も会員数に比例させて,2022 年度以降の容量・能力計画の見直しを行ったところ,業務サーバの容量・能力計画に変更が必要となったので,(ウ)業務サーバの能力増強を実施することにした。
さらに,新商品の販売開始後の需要動向によっては,閲覧履歴情報の急増が予測されることから,G 氏はディスク装置の容量の増強の必要性について検討した。また,ディスク装置の容量不足が発生する前に容量の増強ができるようにする必要があることから,表 1 の E サービスの容量・能力計画についても,(エ)内容を見直すこととした。なお,G 氏は営業部に商品情報について確認したところ,“既存の商品を含め,今後 3 年間で 5 万点には達しない”とのことであった。
〔容量・能力計画と管理体制〕について,表 1 中の a に入れる適切な数値を求めよ。
〔容量・能力計画の策定〕の本文中の下線(ア)について,ディスク装置の使用率を算出するために必要な情報とは何か。15 字以内で答えよ。
〔販売ビッグデータ分析機能の開発〕の本文中の下線(イ)について,閲覧履歴情報のデータ量予測に必要な情報とは何か。30 字以内で答えよ。
〔新商品の販売計画〕について,(1),(2)に答えよ。
本文中の下線(ウ)について,業務サーバの能力増強が必要と考えた理由を,40 字以内で具体的に述べよ。
本文中の下線(エ)について,表 1 に関して見直しを行う内容を 30 字以内で述べよ。ただし,ディスク装置の容量の増強は除くこと。
〔新商品の販売開始〕の本文中の下線(オ)について,営業部が考えたトランザクションを分散させる方策の内容を 40 字以内で述べよ。