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C 社は,K 地域を中心に大型駐車場を備えた大規模店舗を構えるドラッグストアチェーンを展開している。C 社の展開するドラッグストアは,調剤薬に加えて,化粧品と,洗剤,衛生用品,文房具など(以下,日用品という)と,冷凍食品,飲料,お菓子など(以下,食料品という)を中心に様々な生活必需品を取り扱っている。
これまで C 社は,K 地域にある生活必需品の仕入先と密接なコミュニケーションを行い,強い協力関係を築いてきた。
(1) 出店に関する戦略
自動車を利用し 5 分程度で来店できるように,C 社が自ら分割した範囲(以下,小商圏という)の中心付近に店舗を出店している。これによって小商圏内の顧客が日常生活で必要な様々なものを,自宅の最寄り店舗で購入できるようにしている。
C 社は,日用品や食料品を特売に頼らず日常的に低価格で提供することによって顧客の来店頻度を高めている。併せてドラッグストア業界では比較的高収益商材である化粧品などを購入してもらうことによって,顧客 1 人当たりの収益性を高めている。
(2) 調剤薬の販売に関する戦略
店舗では,併設する調剤売場で調剤薬の販売を行っている。顧客は調剤売場で処方箋を提出し,待ち時間を利用して小売売場で日用品や食料品などを買い揃えた後に調剤売場に戻り,調剤薬を受け取ることができる。これによって時間を有効に使うことができると好評で,都市部の医療機関を受診後,帰宅途中に自宅の最寄りの店舗に立ち寄る顧客が多い。C 社は,顧客が医療機関から入手した処方箋の画像を事前に送信するサービスをいち早く活用するなど,IT 活用にも積極的である。
(3) 小売売場の業務の運営に関する戦略
C 社の小売売場では,全店舗で次のような業務標準化を推進している。
こうした取組みによって,専門知識のない店舗スタッフでも小売売場の業務の運営を効率的に行うことを可能とし,それによって,空いた時間でこれまで以上に顧客対応に時間を割くことができている。
(4) 商品開発や企画に関する戦略
最近では,K 地域にある強い協力関係にある仕入先のうち,オーガニック素材にこだわる食品メーカーなどと共同でプライベートブランド商品(以下,PB 商品という)を開発している。また,化粧品メーカーとの一部店舗での期間限定共同イベントとして,化粧品メーカーの販売員が,顧客にメイクアップ体験指導を行ったりしている。C 社はこのような仕入先の特長を生かした共同企画を実施し高い評判を得ている。
(1) 調剤売場の課題
調剤売場では,顧客から“同居者の看病を適切に行えるようにするために,服薬指導を自宅で本人と一緒に聞きたい”,“疾病を予防するためにも,自身の生活習慣の改善につながる情報が欲しい”などのニーズがある。また,薬剤師は,調剤するときには,過去の薬歴,飲み合わせや保存方法の注意点など様々な確認を行う必要がある。これは,業務負担が大きく,かつ時間が掛かるので混雑時に顧客を待たせることがある。これらへの対応が必要である。
(2) 小売売場の課題
小売売場では,若い世代を中心に,商品そのものへのニーズではなく,生活の質を高めたいという,次のようなニーズが増えており,対応が必要である。
(1) 店舗で調剤薬を販売することに加え,都市部の医療機関を受診する顧客の通院中及び在宅経過観察などのプレ・アフターホスピタルにおける薬剤師による服薬指導や残薬管理,管理栄養士による栄養指導などの健康相談といったサービスを店舗でもオンラインでも提供する。
(2) 仕入先と協力して,顧客ニーズに合わせたサービスを提供することによって,顧客の LTV を拡大する。
施策の実施に向け C 社は,次のシステムを構築し,活用することとした。
(1) オンラインサポート機能
オンラインによる服薬指導や残薬管理,及び健康相談を行う機能である。
顧客は,オンラインサポートの予約を行い,予約した時間に来店することなく,リモートで薬剤師による服薬指導や残薬管理,管理栄養士による栄養指導などの健康相談といったサービスを受けることができる。
(2) ヘルスケアアドバイス機能
健康維持に関するアドバイスを行う機能である。
顧客は,健康生活アプリを利用し心拍数や体表面温度,歩数記録や食事記録(以下,行動情報という)を記録する。情報を記録する際,顧客は C 社からレンタルした専用のデバイスを使って自動で行動情報を記録する方法か,自身が持つデバイスで管理する行動情報を登録する方法を用いる。
顧客は,記録した情報から AI がスコアリングした健康状態や予測した健康リスク,生活習慣改善や体形の維持・改善につながるコメント,おすすめのサプリメント,K 地域の食品メーカーと共同で開発した PB 商品を使ったレシピなどの情報を入手する。
顧客は,AI チャットボットによる健康維持に関する助言を受けることもできる。
(3) ビューティアドバイス機能
最適なスキンケア及びメイクアップの方法並びに化粧品を提案する機能である。
顧客は,顔写真を撮り,自身が抱える肌の悩みや化粧の希望などを登録する。AI を活用した骨格診断や肌診断に合わせたスキンケア,化粧のポイントなどの情報を入手したり,おすすめ商品のレコメンドを受けたりする。気に入った商品があればオンラインで C 社から購入することができる。
顧客は AR(Augmented Reality:拡張現実)メイク機能を用いて,商品を利用したメイクを疑似体験できるほか,スキンケアのやり方のナビゲートを受けたり,メイクのコツやスキンケアの動作に対するアドバイスを受けたりする。
また,店舗で行われる K 地域の化粧品メーカーとの期間限定メイクアップ体験イベントの予約もできる。
〔C 社の戦略〕について答えよ。
C 社が小商圏の中心付近に店舗を出店する戦略をとる狙いは何か。20 字以内で答えよ。
小売売場の業務の運営に関する戦略において,C 社は業務標準化を推進することによってどのような成果を狙ったか。35 字以内で答えよ。
〔新たな方針と施策〕について,C 社が顧客体験価値(CX)を高めることとした背景は何か。小売売場の観点で,30 字以内で答えよ。
〔健康生活アプリ〕について答えよ。
C 社が,オンラインサポート機能を提供するのは,施策のどのような部分を実施するためか。35 字以内で答えよ。
C 社は,ヘルスケアアドバイス機能を提供することによってどのような顧客のニーズを満たすことができると考えているか。35 字以内で答えよ。
C 社がビューティアドバイス機能を提供する上で活用する C 社の強みは何か。35 字以内で答えよ。
〔服薬指導補助システム〕について,C 社は,服薬指導補助システムを構築することによって,どのような問題を解決しようと考えているか。40 字以内で答えよ。