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W 社は,オンラインゲームのアプリケーションソフトウェア(以下,ゲームアプリという)を企画,開発及び運用している。W 社の開発部は,開発環境と試験環境を利用して,ゲームアプリの開発と保守を行っている。W 社の運用部は,開発されたゲームアプリを稼働環境で運用し,W サービスとしてスマートデバイスからインターネットを経由してゲームを行う利用者に提供している。開発環境の管理は開発部が,試験環境及び稼働環境の管理は運用部が担当している。W サービスの提供時間帯は,ゲームアプリ改修に必要な計画停止時間を除いた 24 時間 365 日となっている。
| 項番 | 課題 | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | 試験の中断 | 試験項目に応じて試験環境を整備する必要があるので,開発部は,具体的な整備内容を指定して運用部に試験環境の整備を依頼する。運用部は,手順書を用いて試験環境を開発部が指定する状態にする。運用部が試験環境を整備している期間,開発部の試験が中断する。 |
| 2 | 依頼漏れ・作業漏れ | 項番 1 の試験環境の整備において,開発部からの依頼漏れや運用部の作業漏れなどが発生すると,十分に整備された試験環境で開発部が試験を実施できずに,正しい試験結果を得られないことがある。 |
| 3 | サービス停止の発生 | 稼働環境にデプロイする作業は,W サービスを停止する必要があることから,W サービスの停止時間が発生し,利用者に対して不便をかけている。また,運用部の作業に負荷が掛かっている。 |
| 4 | 版の不一致 | 稼働環境に適用されている OS やミドルウェアのパッチの版が試験環境に適用されている版と異なっていたことから,試験環境で実施した試験ではゲームアプリは正常に稼働したが,稼働環境にデプロイした後,インシデントが発生することがあった。 |
| 5 | 緊急変更に伴う利用者への連絡 | デプロイ後にゲームアプリの不具合を発見した場合や項番 4 のようなインシデントが発生した場合,1 世代前の版のゲームアプリに戻すための緊急変更が必要で,緊急変更に伴う W サービス停止の利用者への連絡が停止時間帯の直前となってしまう。 |
開発部の Y 氏は,アプリケーションが稼働する環境を,高速かつ簡単に生成できるコンテナ技術を導入することによって,表 1 の項番 1 や項番 2 の課題を解決できないかと考えた。

Y 氏は,運用部の IT サービスマネージャである Z 氏にコンテナ技術の導入について意見を求めた。Z 氏は,試験項目に応じたコンテナをあらかじめ用意しておくことで,現在のコンテナの廃棄と用意されたコンテナの起動を行うことができるので,試験環境の整備を迅速かつ正確に行うことができると考えた。また,AP の不具合によって AP が停止するインシデントが発生した場合,現在の運用では,原因を調査後,原因となった問題を除去して再度 AP の起動を行っているが,その間は 2 台のアプリサーバのうち 1 台だけしか稼働していない状態となる。コンテナ技術を導入すれば,複数のコンテナを稼働させることができることに加えて,(ア) コンテナを稼働させてインシデント発生前の状態に戻すまでの時間を短縮できると考えた。

図 2 の例では,現状の稼働環境(ブルー)で 1.0 版のコンテナが稼働している。新しい稼働環境(グリーン)に 2.0 版のコンテナを起動させておき,コンテナ管理ソフトウェアを使って,現在の稼働環境をブルーからグリーンに変更する。(イ) 2.0 版のコンテナの動作に問題がないことを確認できた場合,1.0 版のコンテナを停止し,1.0 版のコンテナを廃棄する。
スケーリング後のコンテナ数 = 現在のコンテナ数 × 現在の平均 CPU 使用率 / 期待する CPU 使用率
現在の平均 CPU 使用率は,コンテナオーケストレーションツールが定期的に自動的に測定を行う。Z 氏は,検証で最大 8 個までコンテナを稼働できる環境を用意し,現在の稼働環境の稼働状況を踏まえて,期待する CPU 使用率を 50%とした。
〔コンテナ型仮想環境の導入検討〕について答えよ。
表 1 中の項番 1 及び項番 2 の課題に対して,コンテナ技術の導入によって試験環境が正しく整備されること以外の運用部にとっての利点は何か。20 字以内で答えよ。
本文中の下線(ア)で,インシデント発生前の状態に戻すまでの時間短縮は,コンテナ技術の特徴を生かすことによって可能となる。可能となる理由を 20 字以内で答えよ。
〔デプロイ方法の改善〕について答えよ。
表 1 中の項番 3 の課題に対して,ブルーグリーンデプロイメント方式を採用することのメリットを 35 字以内で答えよ。
1 世代前の AP に戻すための緊急メンテナンスに対して,ブルーグリーンデプロイメント方式を採用することで復旧までの時間を削減することができる理由を 30 字以内で答えよ。
本文中の下線(イ)で,図 2 の例において 2.0 版のコンテナの動作で問題が発生した場合,1.0 版のコンテナに戻す場合の手順を 25 字以内で答えよ。
〔コンテナ型仮想環境の検証〕について答えよ。
本文中の a には,エラーログ情報の運用方法が入る。コンテナが破棄されても原因の調査ができるようにするために,どのように運用しておけばよいか。25 字以内で答えよ。
現在のコンテナ数が 4 で,平均 CPU 使用率が 80%となり,しきい値を上回ってスケーリングが行われた場合,スケーリング後のコンテナ数を整数で答えよ。なお,計算結果で小数が発生する場合,小数を切り上げて整数で求めよ。