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N 社は,国内に本社及び一つの営業所をもつ,中堅の機械部品メーカである。従業員は,N 社が配布する PC を本社又は営業所の LAN に接続して,本社のサーバ,及び SaaS として提供される P 社の営業支援サービスを利用して業務を行っている。
N 社は,クラウドサービスの利用を進め,従業員のテレワーク環境を整備することにした。N 社の情報システム部は,本社のオンプレミスのサーバから Q 社の PaaS への移行と,Q 社のセキュアゲートウェイサービス(以下,SGW サービスという)の導入を検討することになった。SGW サービスは,PC がインターネット上のサイトに接続する際に,送受信するパケットを本サービス経由とすることによって,ファイアウォール機能などの情報セキュリティ機能を提供する。

N 社の現行システムの概要を次に示す。
本社及び営業所の IPsec ルータは,LAN 及びインターネットのそれぞれでデフォルトルートを使用するために,VRF(Virtual Routing and Forwarding)を利用して二つの a テーブルを保持し,経路情報を VRF の識別子(以下,VRF 識別子という)によって識別する。ネットワーク機器の VRF とインタフェース情報を表 1 に,ネットワーク機器に設定している VRF と経路情報を表 2 に示す。
| 拠点 | 機器名 | VRF 識別子 | インタフェース | IP アドレス | サブネットマスク | 接続先 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 本社 | FW | - | INT-IF1) | a.b.c.d3) | (省略) | ISP のルータ |
| LAN-IF2) | 172.16.0.1 | 255.255.255.0 | L3SW | |||
| IPsec ルータ | 65000:1 | INT-IF1) | s.t.u.v3) | (省略) | ISP のルータ | |
| 65000:2 | LAN-IF2) | 172.17.0.1 | 255.255.255.0 | L3SW | ||
| トンネル IF | (省略) | (省略) | 営業所の IPsec ルータ | |||
| 営業所 | IPsec ルータ | 65000:1 | INT-IF1) | w.x.y.z4) | (省略) | ISP のルータ |
| 65000:2 | LAN-IF2) | 172.17.1.1 | 255.255.255.0 | L2SW | ||
| トンネル IF | (省略) | (省略) | 本社の IPsec ルータ |
注 1) INT-IF は,インターネットに接続するインタフェースである。
注 2) LAN-IF は,本社又は営業所の LAN に接続するインタフェースである。
注 3) a.b.c.d 及び s.t.u.v は,固定のグローバル IP アドレスである。
注 4) w.x.y.z は,ISP から割り当てられた動的なグローバル IP アドレスである。
| 拠点 | 機器名 | VRF 識別子 | 宛先ネットワーク | ネクストホップとなる装置又はインタフェース | 経路制御方式 |
|---|---|---|---|---|---|
| 本社 | FW | - | 0.0.0.0/0 | ISP のルータ | 静的経路制御 |
| 172.17.1.0/24(営業所の LAN) | 本社の L3SW | 動的経路制御 | |||
| IPsec ルータ | 65000:1 | 0.0.0.0/0 | ISP のルータ | 静的経路制御 | |
| 65000:2 | 0.0.0.0/0 | b | 動的経路制御 | ||
| 172.17.1.0/24(営業所の LAN) | トンネル IF | c | |||
| 営業所 | IPsec ルータ | 65000:1 | 0.0.0.0/0 | ISP のルータ | 静的経路制御 |
| 65000:2 | 0.0.0.0/0 | トンネル IF | d |
N 社のネットワーク機器に設定している経路制御を,次に示す。

R 主任が考えた新規ネットワーク構成の概要を次に示す。
R 主任は,POP との接続に利用する IPsec VPN について,検討した。
IPsec VPN には,IKE バージョン 2 と,ESP のプロトコルを用いる。新 IPsec ルータ及び TPC と POP は,IKE SA を確立するために必要な,暗号化アルゴリズム,疑似ランダム関数,完全性アルゴリズム及び Diffie-Hellman グループ番号を,ネゴシエーションして決定し,IKE SA を確立する。次に,新 IPsec ルータ及び TPC と POP は,認証及び Child SA を確立するために必要な情報を,IKE SA を介してネゴシエーションして決定し,Child SA を確立する。
新 IPsec ルータ及び TPC は,IPsec VPN を介して転送する必要があるパケットを,長さを調整する ESP トレーラを付加して e 化する。次に,新しい f ヘッダと, g SA を識別するための ESP ヘッダ及び ESP 認証データ付加して,POP 宛てに送信する。
R 主任は,IPsec VPN の構成に用いるパラメータについて,現行の設計と比較検討した。検討したパラメータのうち,鍵の生成に用いるアルゴリズムと h を定めている Diffie-Hellman グループ番号には,現行では 1 を用いているが,POP との接続では 1 よりも h の長い 14 を用いた方が良いと考えた。
〔現行のネットワーク構成〕について,(1)〜(6)に答えよ。
本文中の下線①の IP アドレスを,表 1 中の IP アドレスで答えよ。
本文中の a に入れる適切な字句を答えよ。
表 2 中の b 〜 d に入れる適切な字句を,表 2 中の字句を用いて答えよ。
“本社の IPsec ルータ”が,営業所の PC から P 社営業支援サービス宛てのパケットを転送するときに選択する経路は,表 2 中のどれか。VRF 識別子及び宛先ネットワークを答えよ。
本文中の下線②について,デフォルトルート(宛先ネットワーク 0.0.0.0/0 の経路)が必要になる理由を,40 字以内で述べよ。
本文中の下線③の宛先ネットワークを,表 2 中の字句を用いて答えよ。
〔新規ネットワークの検討〕について,(1),(2)に答えよ。
本文中の e 〜 h に入れる適切な字句を答えよ。
POP との IPsec VPN を確立できない場合に,失敗しているネゴシエーションを特定するためには,何の状態を確認すべきか。本文中の字句を用いて二つ答えよ。
〔接続テスト〕について,(1),(2)に答えよ。
本文中の下線④について,情報セキュリティの観点で R 主任が確認した内容を,20 字以内で答えよ。
本文中の下線⑤について,P 社営業支援サービスの応答時間が,現行よりも長くなると考えられる要因を 30 字以内で答えよ。