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J社は従業員 50 名の部品メーカーである。J社では PC の Web ブラウザを利用して,社内の業務用サーバ,K 社が提供する電子メール・ストレージサービス(以下,K 社 SaaS という)に HTTPS でアクセスして業務を行っている。このたび,テレワーク勤務の導入,プロキシサーバの運用作業の省力化及びセキュリティ強化のため,L 社が提供するセキュア Web ゲートウェイサービス(以下,SWG サービスという)を導入することになり,その担当として情報システム部の C 主任が任命された。

K 社 SaaS は,電子メールの送受信,ファイルの保存・参照・ダウンロードの機能を提供している。K 社 SaaS では,アクセスを許可する送信元を J 社のグローバル IP アドレスだけに制限し,利用時は利用者認証を行っている。
DMZ には,NTP サーバ及びプロキシサーバが設置されている。NTP サーバはプロバイダが提供する公開 NTP サーバと時刻同期しており,①社内のネットワーク機器,サーバ及び PC の時刻補正に利用されている。プロキシサーバは PC からインターネットへのアクセスに対して,登録した FQDN や IP アドレス宛ての通信をブロックする。PC のプロキシ設定は PAC ファイルを利用して,②インターネット上の Web サイトへはプロキシサーバを経由し,業務用サーバや K 社 SaaS へはプロキシサーバを経由せずに直接接続する設定としている。プロキシサーバは TCP/10080 で接続を待ち受ける設定にしている。
内部セグメントには,PC が設置されており,L3SW のもつ DHCP サーバ機能で IP アドレスなどが割り当てられている。
サーバセグメントには,業務用サーバ,認証サーバ及び syslog サーバが設置されている。認証サーバは,プロキシサーバ及び業務用サーバの接続時に RADIUS プロトコルを用いて利用者認証を行っている。syslog サーバは,③プロキシサーバ及び業務用サーバのアクセスログ,認証サーバの認証ログ,FW の通信ログ,L3SW のリソースログ,J 社内のサーバやスイッチのシステムログを保存している。syslog サーバに保存しているログは,業務用サーバや Web サイトへのアクセス履歴の確認,障害発生時の原因分析に利用されている。
J 社のネットワークからインターネットには,FW がもつキャッシュ DNS サーバ及び NAPT の機能を利用してアクセスしている。FW の許可ルールを表 1 に示す。
| 項番 | 送信元 | 宛先 | プロトコル/宛先ポート番号 |
|---|---|---|---|
| 1 | DMZ | a | UDP/514 |
| 2 | プロキシサーバ | インターネット | TCP/80, TCP/443 |
| 3 | プロキシサーバ | b | UDP/1812 |
| 4 | NTP サーバ | 公開 NTP サーバ | UDP/123 |
| 5 | サーバセグメント | NTP サーバ | UDP/123 |
| 6 | 内部セグメント | NTP サーバ | UDP/123 |
| 7 | 内部セグメント | プロキシサーバ | TCP/c |
| 8 | 内部セグメント | K 社 SaaS | TCP/d |
| 機能名 | 機能概要 |
|---|---|
| ダイレクト通信機能 | 直接接続リストに登録した FQDN, IP アドレスを宛先とする通信は,SWG サービスを経由させずに直接通信させる機能 |
| サイトブロック機能 | 拒否リストに登録した FQDN, IP アドレス又は URL を宛先とする通信をブロックする機能 |
| レピュテーション機能 | 接続先のドメインや IP アドレスの安全性を数値化し,指定したしきい値以上の安全性をもつ Web サイトだけに接続を許可する機能 |
| マルウェア駆除機能 | ダウンロード・アップロードファイルに対して,パターン検査及び⑤隔離環境上で動作を観察・分析してマルウェアを駆除する機能 |
F 課長:まずは,社内ネットワークの変更点を説明してください。
C 主任:PC から SWG サービスを利用するため,全ての PC にソフト E を導入します。これによって,社内で利用する PC 及びテレワーク勤務のために社外に持ち出した PC(以下,R-PC という)からのアクセスが,SWG サービスを経由するようになります。SWG サービスのサービスメニューを利用して,SWG-GIP を割り当ててもらいます。また,R-PC から業務用サーバに接続できるように,現在利用している社内のプロキシサーバは,設定を変更してフォワードプロキシサーバからリバースプロキシサーバに利用方法を変更します。⑥フォワードプロキシサーバの機能停止に伴って FW の許可ルールを削除し,リバースプロキシサーバのために許可ルールを追加します。
F 課長:SWG サービスを導入した場合,社内の PC から K 社 SaaS へのアクセス経路を教えてください。
C 主任:SWG サービス導入時のネットワーク構成を図 2 に示す。図 2 の ⑦(G), (F), (I), (H), (J) の経路になります。

F 課長:FW に,⑧PC が SWG サービスへ接続するための許可ルールが必要ですね。次に SWG サービスのセキュリティ機能の利用方針を説明してください。
C 主任:サイトブロック機能には,フォワードプロキシサーバでブロック先として登録していた FQDN や IP アドレスを設定します。レピュテーション機能では,安全性が高い Web サイトだけに接続させるため,導入時はできるだけしきい値を高く設定しておき,業務影響を確認しながら調整していきます。
F 課長:現在は,PC から業務用サーバ及び K 社 SaaS には直接接続していますが,SWG サービスを導入した場合に直接接続は利用しないのですか。
C 主任:業務用サーバ及び K 社 SaaS には,SWG サービスを経由して通信させるため,ダイレクト通信機能は利用しない予定です。併せて,⑨K 社 SaaS の設定を変更します。また,業務用サーバへ SWG サービスからの通信を FW で許可します。
F 課長:なるほど。PC, R-PC どちらも SWG サービスを経由させてセキュリティポリシーを合わせていますが,⑩通信の経路を考慮すると業務用サーバのプライベート IP アドレスは直接接続リストに登録した方が良いですね。
C 主任:分かりました。業務用サーバのプライベート IP アドレスを直接接続リストに登録します。
F 課長:SWG サービスは 90 日間のトライアル利用ができるので,機能確認や移行方法を検討してください。
C 主任はトライアルの結果を基に,SWG サービスの導入計画を立案し,承認された。
〔J 社のネットワーク構成〕について答えよ。
本文中の下線①について,複数機器の時刻を補正する目的を,ログ解析に着目して 25 字以内で答えよ。
本文中の下線②について,J 社がプロキシサーバを経由させる目的を,本文中の字句を用いて二つ挙げ,それぞれ 35 字以内で答えよ。
本文中の下線③のうち,FW の通信ログにおいて,PC からの不正な通信が確認された後で PC を特定するために確認するログを本文中の字句で答えよ。
表 1 中の a, b に入れる適切な機器名を,図 1 中の字句で答えよ。
表 1 中の c, d に入れる適切な数字を答えよ。
〔SWG サービスの仕様調査〕について答えよ。
本文中の下線④について,あらかじめ PC にインストールする証明書を 20 字以内で答えよ。
表 2 中の下線⑤について,ファイルが遠隔操作可能なマルウェアを含む場合,隔離環境上での動作時に観察される外部通信先の名称を答えよ。
〔導入検討〕について答えよ。
本文中の下線⑥の機能停止に伴って削除する許可ルールを,表 1 中の項番 1~8 から二つ選んで数字で答えよ。
R-PC から業務用サーバに接続する場合のアクセス経路を,図 2 中の(A)~(M)を用いて,本文中の下線⑦の記述に従って答えよ。
本文中の下線⑧について,FW に追加する許可ルール(送信元,宛先,プロトコル/宛先ポート番号)を答えよ。
本文中の下線⑨について,K 社 SaaS の設定の変更内容を 35 字以内で答えよ。
本文中の下線⑩によって得られる利点を,通信の経路に着目して 10 字以内で答えよ。